メルマガvol.234 お金を貯め込むと死の海になる

メルマガvol.234 お金を貯め込むと死の海になる

お金を貯め込むと死の海になる

50歳。恥ずかしながら貯金はない。ありがたいことにサラリーマン時代の数倍の年収をいただいているが、入った分だけ、きれいに出て行く。

「あなた、一生お金に不自由はしないわね。でも、貯まらないわよ」

これまで何人の占い師に同じことを言われただろうか?悔しいけれど、図星である。

レストランではお金を払える人が払えばいい、と思っている。だから、会社員の友だちといる時には(それが失礼に当たらない時は)私が払うことが多い。神社やお寺ではコインではなくお札でお布施させていただく。募金もまた同様だ。

金は天下の回りもの、とはよく言ったものだ。私は私のお金は私のものだとは思っていない。私の体や才覚に関してもそうだ。天から授かり、天からお借りしているこの体と才覚。だから、私が稼いだわずかなお金は、誰かのため、自分のために機会があればどんどん使おう。世の中にお金を回そう。そう思っているのだ。

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アラビア半島北西部に位置する死海。普通の海水の塩分濃度は3%だが、この死海は10倍の30%だという。そのため、死海では誰もが楽々と浮くことができるが、しかし、この海はその名の通り死の海でもある。あまりに塩分が強すぎて魚が住むことができないのだ。

この海が死の海になった理由は、流れ出る川がないからだ。川の水は入る一方で出ることはない。そして、高温の影響で水が蒸発し塩分が高くなり、魚が住めなくなってしまった。この事実は私たちにあることを示唆してくれているように思う。

入ったものは出すのだ。人から教えてもらったノウハウはため込まずに出すのだ。ため込んで自分だけのものにするから死の海になる。それはノウハウだけに限らない。人から賞賛や承認をもらったらそれを他者に返せばいい。人から応援してもらったなら、他の人を応援するのだ。それはお金に関しても同様だろう。

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お金が入ったら出す、つまり使う。できれば、わずかでもいい。自分以外の家族や友人、同僚、そして社会貢献にお金を使う。それが死の海にならずに済む唯一の方法ではないか、と私は思う。
かつて役員として勤め、お世話になったソースネクスト株式会社の松田憲幸社長は私にこう教えてくれた。
「小倉さん、Contribution(貢献)は、自分から遠い人にするほど尊いんです」と。
確かにその通りだ、と思う。私もまずは自分から、そして次に家族、友人、最後に社会貢献だと思ってきた。しかし、松田社長から次の言葉を教えてもらい、考え方を改めたことを思い出す。
「お金があるから寄付するのではないんです。寄付するからお金が入ってくるんです」
そうか。順番が逆なんだな。先義後利はここにも働くのだな。私は気づかされた。

松田社長には寄付先の選び方も教えていただいた。どこにでも寄付すればいい、という訳ではない。できれば、使途が明確で不正がないところ。さらには、政府に横流しをされず、きちんと援助先に届くところがいい。当時、私は松田社長にUNICEF(日本ユニセフではない)を紹介いただき寄付をした。そして、現在はわずかな金額ではあるが、NPO法人ヒーローの個人プログラムで毎月支援をさせていただいている。

NPO法人ヒーローは、カンボジアの子供たちのために学校をつくり、さらには貧困家庭の親にマイクロビジネスで就労支援をしている若き橋本博司代表の夢が詰まった団体だ。学生時代バックパックを背負い世界を回っていた橋本さんは、ポルポト政権時代に、知識層や教師、果ては手にまめができてない(農民ではない)というだけで一家皆殺し虐殺により、学校や教育が国内から消えてしまったカンボジアの過去を知り、愕然とする。そして、きらきらと輝く目をした貧困家庭の子供たちが「英語を教えて」「先生になりたい」「パイロットになりたい」と夢を語る声を聞き、なんとか助けたい、と強く思った。

しかし、現実は過酷である。垢と土で汚れた真っ黒の雑巾のような服を着た、ゴミ山の小屋で暮らすこの子供たちが教師やパイロットになる可能性はほぼゼロだ。それが悔しい。せめて可能性ゼロを1%にしたい。その思いが橋本さんを学校づくりに向かわせた。それから橋本さんは何のつてもノウハウも支援もない中、孤軍奮闘で子供たちのためにカンボジアで学校を作り続けている。

死海のような死の海にならないために。そして、自分から遠い人へ対してわずかでもContribution(貢献)をするために。私はNPO法人ヒーローの会員制プログラムを心から推薦したいと思う。

同HPを見ると当法人の決算が見て取れる。設立以来、人件費が0円、昨年からようやくわずかに人件費を払えるようになった、と書いてある。代表の橋本さんを含め、現地で汗を流すスタッフは給与ももらわずに学校作りに走り回っている。橋本さんも飲食業やコンサルタントの仕事をし、そのお金をカンボジアに回しながら、無休で学校づくりに時間を割いている。私は彼らが純粋な気持ちで汗水を流し頑張っているのを知っている。だから、応援せずにはいられないのだ。

月々千円からでも支援できる貢献。
カンボジアの子供たちのために。汗水流す代表の橋本さんやヒーローのスタッフのために。そして、何より皆さん自身の幸福のために。私は心から皆さんにお勧めしたい。

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