モヤモヤが消えて流れる
隙さえあればキャンプに行っている。
連日、朝から晩までPCに向かい、研修登壇漬けの毎日だ。
それはそれで、使命感ある、やりがいたっぷりのお仕事だが、さすがに脳の中に、 澱(おり)のような黒いものが積み重なってくる。
それがキャンプに行くと、モヤモヤがきれいに消えて流れるのだ。
AWE体験と言うものがあるらしい。
自然に触れると癒され、心がリセットされる効果だ。
確かに、大自然に包まれ、川のせせらぎや鳥の声を聞いていると仕事を忘れる。
しかし、それだけでは無いような気がしてならない。
キャンプにはもう一つ大切な効果がある。
それは気の置けない仲間と心で繋がる事だ。
僕はキャンプには、一緒にいてほっとしたり、なんだかこの人好きだなぁという人と行く。
だから、キャンプに行って、そんな仲間と心でつながることで癒されているのも大きな効果ではないかと思っている。
レジリエンス(しなやかな回復力)と言う概念がある。しんどく、つらい状況から立ち直る力を指した概念だ。
このレジリエンスを高める方法として様々な研究がなされているが、認知すなわち物事の捉え方を変えていこうとするカウンセリング技法を応用したものが多いように思う。
しかしそのどの研究にでも必ずと言っていいほど、しかも唐突に思える文脈で入っている項目が、人とのつながり、絆である。
つまり人は、つらい体験から立ち直るときに、その出来事に対する認知(捉え方)を変えるだけでなく、その出来事とは一切関係ない、友達や家族とつながることで、力を得て回復していくのだと言う。
だからきっと、僕は、何者かに憑かれたかのように、時間を見つけてはいそいそとキャンプに行くのだと思う。
「小倉さん、最近は研修登壇よりもキャンプに行っている回数の方が多くないですか」と揶揄された。
残念ながら、そうではないが、そう見える位にキャンプにいそいそと出かけている位でちょうど良いのかもしれない。
ソロキャンプもいいけれど、気のおけない仲間と自然を見ながらゆったり過ごす。
AWE効果と絆によるレジリエンス。
脳と心のリセットに、僕にとって欠かせない趣味がキャンプなのだと思う。