鎌倉散歩。稲村ヶ崎から見る江ノ島、富士山と夕陽。御霊神社、極楽寺、成就院から海へ。
元日の初詣は、家から歩いて行ける小さな御霊神社へ。途中、道中にある極楽寺と成就院に立ち寄りました。
極楽寺。何もない小さなお寺は、鎌倉から江ノ電で7分の小さな極楽寺駅のすぐ上にあります。
極楽寺は、キョンキョンや中井貴一が主演した有名なテレビドラマ「最後から2番目の恋」の舞台でもあり、そして、昨年大ヒットした是枝監督のカンヌ映画祭コンペティション作品である「海待Diary」の主人公4姉妹が住む街であり、古くは中村雅俊の青春映画「俺たちの朝」の舞台でもあります。
ドラマや映画にたびたび使われるだけあり、鎌倉の中でも由緒、歴史ある、古くからの住人が住む街。地元の人曰く「THE 鎌倉」というエリアだそうです。そんなこと知らずに住み始めた新参者の私たち。おかげ様で、とっても気に入っています。
極楽寺は江ノ電沿いの中で唯一「信号がない」「コンビニがない」ひなびた街。お正月の3日間で300万人もの人が訪れる一大観光都市鎌倉駅から電車で7分とは思えない別世界が広がっています。何もない小さな駅ですが、だからこそ風情があります。駅舎の下には小さな川も流れています。
いつも駅を利用するだけで、年に数回しか訪れることのない極楽寺に、日頃のお礼を込めて元旦の日に参拝に立ち寄りました。茅葺きの門がいい感じです。
境内に「撮影、スケッチ禁止」と書いてありますので写真はここまで。確かに、スケッチをしたくなるような、ちょうどいい小さな、ひなびた雰囲気のお寺です。お参りは願い事をせず、私たちを、そして日本と世界の人々をお救いいただいている仏様にお礼だけをお伝えしました。
続いて、極楽寺から徒歩1分の成就院へ。
山を削って道を作った有名な極楽寺の切り通しの真上に建っています。
長い階段を上ると、有名な景色が目の前に。切り通しの上から見る由比ヶ浜。美しい。
こちらも、一年のお礼をお伝えして、坂道を下ります。
切り通しを降りると、こちらもテレビや映画で有名なあんこ餅の老舗、力餅屋の角を曲がって、今日の本命、御霊神社へ。
いつもは人っ子一人いない静かな神社ですが、今日は元日。たくさんの参拝客と観光客であふれかえっていました。
御霊神社は小さいですが、鎌倉七福神の一つであり、とても霊験あらたかなスポットとのこと。鶴岡八幡宮に勝るとも劣らない力がある、と聞いたことがあります。今日はたくさんの観光客が人力車に乗って訪れていました。
こちらの神社はなんと境内の真ん前に江ノ電の踏切があります。鳥居の真ん前を江ノ電が走る図。踏切を渡ってすぐに鳥居。珍しいそうです。
こちらも行列に並んでお布施させていただき、二拝二拍手一礼にて、お礼を。境内では、お札や落ち葉を燃やしていました。近所の子供たちの書き初めもいい雰囲気を出しています。
お参りが終わったら、ちょうど16時。ちょうど夕陽が落ちる時間です。せっかくなので元旦の海を見に稲村ヶ崎へ。自宅から歩いて10分かからないのですが、今日は御霊神社(長谷)側まで歩いてきたので、江ノ電に乗って移動。二駅乗って稲村ヶ崎で降りました。
いつも朝ラン&散歩している稲村ヶ崎の海は黄金色の夕陽が海に。
少し歩いて日本100景の稲村ヶ崎公園へ。富士山と江ノ島と夕陽。いつにもまして最高に美しい夕陽でした。
「鎌倉に引っ越してきてよかったね〜」と妻と義母。その後、おなかをすかせて歩いてお家へ帰りました。
仕事で頑張りすぎて消耗していたここ数年。一年半前まで住んでいた表参道はリビングとベランダから代々木公園
、明治神宮前に沈む夕陽を見るのがことのほか楽しみでした。いつも原稿を書く手を休めて、ベランダでぼーっと夕陽を眺める。「夕陽タイム」と呼んでいた、これが最高のリフレッシュタイムでした。
そのまま夕陽を見るのが習慣に。それが今、稲村ヶ崎から眺めるようになりました。
夕陽を見る度に思います。死ぬまでに一回でも多く夕陽を見たいと。夕陽を見ることは、僕にとってとっても贅沢な、大切な時間です。生きている、と感じます。今年は何回見られるだろうか。
何度見ても飽きない。素晴らしい海に沈む夕陽。気持ちのいい一年の始まりでした。